平成11年度 奈良県教育委員会指定研究員 研究主題と要旨

分野

研究分野

研究主題

教育経営 学校経営 生きるカをはぐくむ学校経営
       −地域に根ざした体験学習に取り組んで−
学校と家庭、地域社会との連携のもと、地域教材を核として取り組んだ「人や自然」との触れ合い学習は、子どもたちの心を豊かにし、子どもたちが未来に向かってたくましく生き抜く基礎づくりにもなった。
生きるカをはぐくむ学校経営
       −開かれた学校づくりを目指して−
校外での体験活動や地域からゲストティーチャーを迎えての活動を通して、生徒たちは地域の素晴らしい文化を学び、自分を再発見しただけでなく、「生きる力」をはぐくむ活動を実践した。
教科・領域 国語 子どもが主体的に学ぶ国語科学習指導の創造
       −聞く・話す・話し合うカを育てる指導−
子どもたちが自ら課題を見つけ、話合いで読みを深める展開を設定した。話合いでは、学習課題に対して多様な読みをもつことができ、友達の発言に対して質問や感想を発表することによって、コミュニケーション能力を育てることができた。また発展学習としてスピーチをすることにより、パブリックスピーキングの力を育てることができた。
子どもが主体的に学ぶ国語科学習指導の創造
       −わかりやすく説明するための学習を通して−
子どもたちが主体的に学ぶことができるのは、自分の取組に自信をもち、目標に向かって課題を積極的に解決しようとするときであると考える。そこには、学び合いの場があり、成長したことが自分自身でも自覚でき、また他からも認められる場がある。互いに成長し認め合う中で、分かる喜びが感じられるとき、成就感や達成感が得られ、主体的な学習意欲へとつながると考える。
社会 地域に学ぶ社会科学習指導
       −地域に学び、地域が「分かる」社会科学習の創造−
児童にとって価値ある教材の条件を設定し、「當麻の菊づくり」の単元を開発した。その際に児童がもつであろう疑問と知識の構造化を図り、児童の追究意識に沿った学習過程や学習活動を工夫した。その結果、児童の自ら学び、自ら考えるカを育成し、児童が地域の生産活動を意欲的に学び、地域の特色が「分かる」社会科学習を展開することができた。
地域に学ぶ地理歴史科学習指導
       −地域に残る日本の習俗、慣習を学ぶ−
どんなに時代が変化しようとも変わらない価値のあるものがある。地域には、いくつもの時代を超えて伝えられてきた多くの習俗、慣習等が存在する。本研究では、それらを学ぶことによって、地域を理解するとともに、日本の伝統と日本人の価値観や美意識の本質とその底流にあるものに気付くきっかけとしていきたいと考えた。
算数・数学 数学的活動の楽しさが体感できる指導の実践
急激に変化する社会にあって、数学の果たす役割は大きい。しかし、21世紀を担う生徒たちの中には、数学に苦手意識をもっている者も少なくない現実がある。そこで本研究では、輪ゴムを用いて線を描く作業的な活動を取り入れ、実験、類推、検証の過程を設けて、生徒の直観力を引き出し、問題解決にあたって生徒が主体的に数学的活動の楽しさを体感できるような授業実践を行い、創造性の基礎を培うことを目指した指導法を研究した。
理科 主体的な問題解決活動を重視した学習指導
       −ものづくりを通しての第4学年「電気の働き」の学習−
子ども一人一人に主体的な問題解決学習を行わせるために、「ものづくり」を学習活動の中心に位置付け、実践した。そのことは、子ども一人一人が自主的、意欲的に学習課題に取り組み、問題解決の能力を培うのに有効であった。また、総合的な学習の時間を視野に入れながら、環境学習を展開することができた。
問題解決への意欲と能力を高める学習指導
中学校理科において、問題解決的な学習を通して、生徒が意欲を高め、思考力や表現力を培うことができるように、蒸留によりオレンジ油を取り出すことを中心とした学習材の開発に取り組んだ。また、概念地図や評価カードを使って、学習を通して生徒が獲得した概念形成の変化や学習意欲の高まりについて考察した。
科学的な思考力と態度を育てる学習指導
       −コンピュータを用いた光合成色素の吸光度測定−
高等学校生物TBの光合成の単元において、デジタルカメラやコンピュータを用いて簡便に光合成色素の吸光度を測定し、吸収スペクトルグラフを作成する観察・実験の方法を見いだした。
生活 活動・体験の連続発展を図る学習指導
       −「収穫祭」から「どんどこまつり」の実践−
サツマイモ作りの失敗で収穫祭ができなかったことが、子どもたちの自然環境を考えるきっかけとなり「どんぐり植え」という活動が立ち上がった。また、新たなまつりを自分たちで企画する中で保育所や幼稚園の幼児や先生方との出会いがあり、「自分をふりかえる」単元へと連続発展していった。
体育・保健体育 児童が自らめあてをもち意欲的に取り組む学習指導
       −互いに認め合える体育学習を目指して−
小学校4年生を対象として、少人数のグループで話し合い、互いの思いを受け止めながら活動する表現運動の研究に取り組んだ。その結果、自分の思いを表現し、グループの動きを高め合っていこうとする気持ちを育てる実践ができた。
児童が自らめあてをもち意欲的に取り組む学習指導
       −マット・跳び箱との素敵な出合いを求めて−
児童が自ら考えた活動の場で、動きを工夫し、意欲的に活動する体育学習の研究に取り組んだ。その結果、子どもが目を輝かせて活動の場に走って行き、生き生きと活動し、運動の楽しさに触れる実践ができた。
図画工作・美術 造形教育におけるマルチメディアの活用
       −絵を動かす楽しさから、発想が広がる−
最近の子どもたちは、様々な映像メディアに触れる機会は多くなっているが、常に受け身的であるため、発想するカが弱いように思われる。ここでは、子どもたちのパソコンへの興味や関心の高さを生かし、簡単なアニメーションづくりを通して、操作に慣れ親しみながら楽しく発想を広げることのできる教材の開発について研究を行った。
造形教育におけるマルチメディアの活用
       −鑑賞を深めるために−
鑑賞をより身近なものにするためには、直観的な感覚を大切にした鑑賞体験が効果的であると考える。そこで、こうした鑑賞体験を目的とする授業を展開するため、マルチメディアを活用した新しい鑑賞題材の研究開発と、マルチメディア活用に関する課題の克服に取り組んだ。
家庭 生活に生きてはたらくカをはぐくむ学習捲導
       −よりよい食生活を追究する調査活動を通して−
第6学年の「食物」領域の指導にあたり、子どもたちが主体的に調査活動をしながら、「よりよい食生活とは」というテーマに迫っていくという学習指導を試みた。その際、地域の教育力を生かすために、地域で活躍されている方々との交流学習の場を設けたり、調べて分かったことを発表する際にはポスターセッションを取り入れたりした。その結果、自ら考え行動し、生活に生きてはたらく力をはぐくむ学習指導が展開できた。
技術・家庭 生活に生きてはたらくカをはぐくむ学習指導
       −問題解決的な学習を取り入れた技術・家庭科の授業を通して−
生活者として主体的に考え、よりよい生活を工夫する力を身に付けさせるために、自分たちで課題を見つけて調べていく問題解決的な学習を進めた。また、ポスターセッションを取り入れるなど、生き生きとした学習活動の展開を試みた。
生きるカをはぐくむものづくりの指導
       −創意工夫を生かした照明器具づくり−
技術・家庭科の授業において、生徒の意欲と実践力を高めるには、興味・関心をもって主体的に取り組むことのできる題材の選定が望まれる。創意工夫を生かした照明器具の製作を行う中で、意欲的に取り組める題材と効果的な授業の在り方について考察した。
英語 How to Improve Students’Communicative Competence Effectively
       − Classroom English and Making Original Skits −
My study shows effective ways of improving students’communicative competencethrough the use of classroom English and making original skits.Classroom English helps the students to get accustomed to English−speaking atmosphere and motivates them to learn English.Making original skits helps the students to acquire the basic skills for communication in English and positively convey their messages to others.
道徳 心に響く道徳教育の創造
       −心の成長を実感できる道徳ノート−
学習者自らが学習活動の足跡を残し、自分自身の評価を行うのがポートフォリオ評価である。この評価の考え方に基づき、児童が道徳の学習記録や心のぬくもりを感じたことをファイルし、自分の考え方の変化や成長の足跡を振り返ることができる道徳ノートを作成した。道徳の時間を中心に1年間実践した結果、児童が自分の心の変容に気付いたり、家族の心の通い合いやぬくもりを感じたりするなど、大きな成果を収めることができた。
特別活動 生きるカをはぐくむ特別活動の創造
       −学級における小集団活動を通して−
学級活動は、子ども一人一人が役割を担い、全員が参加して活動する時間である。子どもたちは、活動を通して成就感や満足感を得ることができる。一人一人の子どもが生き生きと活動することができる学級活動にするために、小集団による活動が有効であると考え、その在り方について考察した。
生きるカをはぐくむ特別活動の創造
       −1年生における学級話合い活動の実践を通して−
小学校1年生における学級話合い活動の進め方について研究した。@教員主体の活動から子ども主体の活動へと段階的に指導する。A計画−実行−振り返りという流れを実感させる。Bみんなで協力し活動することが、学級を楽しくすることに気付かせる。これらの工夫をすることで、子どもたちが、学級目標に向かって力を合わせ、みんなの願いを実現しようとする学級集団を育てていくことができた。
総合的な学習の時間 総合的な学習の時間のカリキュラム開発
       −現代的課題に基づくカリキュラムの作成−
全学年で授業をしながら、3年生から6年生の総合的な学習の時間のカリキュラムを作成した。横断的・総合的な課題を基にテーマを設定しカリキュラムをつくり、学習テーマや学習方法などは子ども自らの課題意識に基づいて設定していった。トピック・ウェブ法で得た活動の予想により、子どもに適切な方向付けをすることができた。また、実態に合わせて柔軟に指導計画を変更することで、よりよいカリキュラムにしていくことができた。
総合的な学習の時間のカリキュラム開発
児童の興味・関心からテーマを見いだして問題解決学習を展開する「総合的な学習の時間」のカリキュラムを開発し、実践を通してその長所や問題点を明らかにした。テーマの決定に際しては、児童が日頃感じている素朴な疑問をKJ法により整理し、質問紙を用いて学習課題を明らかにするとともに、奈良県立教育研究所のプロジェクトチームが開発した分析票を作成してテーマを吟味・決定するという取組を行った。
教育一般 幼児教育 生きるカをはぐくむ保育の創造
       −豊かな感情体験を通して−
幼児たちは、園生活において、保育者の意図的・計画的な環境の構成によって、感動を覚え相手を思いやる気持ちをもつといった豊かな感情体験を積み重ねていく。幼児たちの求める遊びに保育者が共感し、音楽遊びや造形遊びとして構成することで、幼児たちの心が響き合い、自らの力で意欲的に取り組んでいくことが分かった。
生きるカをはぐくむ保育の創造
       −みんなでお米づくり−
地域の環境を保育の中に取り入れることにより、幼児の遊びや生活が広がり、様々な体験ができた。自然や人、物とかかわる喜びが、幼児の活動意欲を高め、「生きる力」を培うことにつながるということが分かった。
障害児教育 発達段階や特性等に応じた個を生かす指導
       −A児への支援の在り方−
自閉的傾向がみられるA児の情緒の安定を図りながら、幼稚園での活動への参加や周りの園児とのかかわりを促すために、A児の発達段階や特性等に応じた支援の在り方を研究した。
発達段階や特性等に応じた個を生かす指導
二分脊推のため両下肢まひ・左上肢まひのあるO児の障害の状態や特性等を的確に把握し、それに基づいて個別の指導計画を作成し、遊びや生活の中で自立に向けた指導内容や指導方法について研究した。
発達段階や特性等に応じた個を生かす指導
       −A児の心の育ちを大切にして−
発達に遅れがあるA児の実態や特性を把握し、豊かな発達を促すため、あそびを中心にした指導実践の中から、達成感・成就感を味わわせる保育内容と指導の在り方について研究した。
発達段階や特性等に応じた個を生かす指導
       −自分の将来を考え、主体的に生きる指導の在り方−
現在の知的障害養護学校における進路学習の問題点を明確にし、日常生活における指導項目及び課題表を作成する中で、卒業後、より主体的に生きていくために必要な課題に対する指導内容や指導方法、指導時間の取り方・使い方などについて研究した。
同和教育 確かな人権意識を培う人権・部落問題学習の在り方
       −総合単元学習「世界の味 新発見」を通して−
子どもたちが、主体的・意欲的に国際理解教育の学習に取り組み、異文化を身近に感じ理解を深めるためには、豊かな出会いを大切にし、参加体験型学習の手法を用いるなど、学習内容や学習方法を創意工夫することが重要であることが分かった。
確かな人権意識を培う人権・部落問題学習の在り方
       −「こだわり」の町づくり学習を通して−
人権に視点をあてた地域学習の展開について研究した。その結果、参加体験型学習を取り入れ、地域の人々との出会いを大切にすることが、子どもたちの人権意識を高める上で有効であることが分かった。
教育相談 学校教育相談の在り方
       −対人関係を上手にもてない児童に対する支援−
村人関係がうまくもてない、授業に集中できない子どもが増えてきている。いろいろな原因が考えられるが、子どもの心が安らげないことも大きな原因であると考えられる。今回、Aとその母親への支援を行うなかで、子どもが望んでいるのは何なのかということを再認識した。さらに豊かな人間関係を結ぶために必要とされる子どもの感性を育てていく指導とは何か、ということを考え研究を進めたい。
学校教育相談の在り方
       −教育相談を生かしたT.T担当者による支援−
学級担任ではなく、第三者的な立場にあるティーム・ティーチング担当者(以下“T.T担当者”という)は、客観的に子どもたちの人間関係を見ることができる。初めてT.T担当者となった筆者は、学級集団に入ることができないBとかかわることで、カウンセリングマインドの意味を知らされた。また、学級担任との役割分担や連携を図ることも心のエネルギーが低い子どもたちを支えていくには大切であることが分かった。
生徒指導 生きるカを育てる生徒指導の在り方・進め方
       −構成的グループ・エンカウンターの活用−
構成的グループ・エンカウンターのエクササイズを計画的に行うことで、子どもたちに一人一人がそれぞれによさをもっていることや、互いに支え合うことの重要性を気付かせることができた。そのことにより、学級内に温かな雰囲気を醸成させることができた。
生きるカを育てる生徒指導の在り方・進め方
       −生徒指導に関する諸外国への調査から−
電子メールを利用して、諸外国の学校教育における生徒指導に関する情報を入手し、我が国の現状との比較分析を試みた。諸外国においても、社会の中でよりよく生きていくカをいかに子どもたちにはぐくむかということに尽瘁しており、それは我が国が標榜している「生きる力」を育てるということと共通していることが分かった。
情報教育 ネットワークの教育利用
       −校内Webによる「子どもどうしの心の交流」−
高度情報通信社会が急速に進展しつつある今日、生徒たちにコンピュータを情報ネットワーク端末として活用する能力の育成が求められている。やる気を引き出し個性を磨くために有効なコンピュータネットワークを活用した教材について研究した。
情報活用能力を高める指導の工夫
       −情報機器を活用するための環境づくりと支援の在り方−
小学校で2名の教員がチームを組み、コンピュータ等の情報機器を活用した図画工作科の授業を実施した。その取組に至るまでの、情報機器を活用するための環境づくりと支援の在り方についての成果と課題を検証した。
情報活用能力を高める指導の工夫
       −コンピュータを活用した学習指導の在り方について−
中学校の数学において、コンピュータを活用することで、意欲的に授業に取り組む態度を育てることができると考え、シミュレーションを利用したソフトウェアを選定し、授業実践を通して、情報活用の実践カを培う指導法の研究を行った。

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