平成23年度

研 究 紀 要
奈良県立教育研究所研究指導主事

研 究 集 録
奈良県立教育研究所長期研修員
プロジェクト研究
奈良県教育委員会指定研究員

第19号


はじめに



研 究 紀 要

研究の概要
1 運動場芝生化促進に係る調査・研究
  企画研究係長 廣 岡 敏 美
  教職研修係長 今 西 一 盛
  研究指導主事 堀 田 優 子
  研究指導主事 金 子 博 和
 本県では、子どもの体力向上推進の一環として、平成21年度より運動場芝生化を進めてきたが、その効果等について、客観的なデータは示されていなかった。そこで、芝生化の効果に関する客観的なデータを収集・分析することが必要であると考え、本研究を行った。その結果、芝生化した小学校は芝生化していない小学校に比べ外遊びをする児童数の割合が高いことや、芝生化は運動面や意識面で特に女子に良い影響を与えることが明らかになった。
2 学校教育相談体制の在り方について
     −学校教育相談体制の構築から検証に至る取組の一考察−

  教育相談係長 森 下 道 男
  研究指導主事 宮 廻 な を み
 児童生徒一人一人を大切にした学校経営の具現化の一つとして、学校教育相談コーディネーターを核に据えた学校教育相談の在り方を考察した。そして、各学校の状況に応じた学校教育相談を進めるために、各学校の教育相談体制の検証を通して不登校児童生徒への援助の方法を提示した。
3 学校改善を進めるための学校評価の一層の活用
      −学校訪問を通して把握した各学校の状況から実効性ある学校評価の在り方を考える−
    学校アドバイザリーチーム
 平成19年、学校評価が法制化され、本県においても、全ての学校が学校評価に取り組み、多くの学校では学校評価を学校の教育力の向上につなげている。一方、学校教育アドバイザリーチームが学校訪問を行う中で、学校評価を十分には活用できていない状況も見受けられることから、学校訪問を通して把握した各学校の学校評価の状況を分析し、実効性ある学校評価の在り方について考察した。

        
研究集録および研究成果(作成教材・資料等)
T 奈良県立教育研究所長期研修員の部

研究の概要
1 人材育成の観点に立った校内研修の在り方

研究成果:分野 校内研修(小学校)
   長期研修員 大 西 孝 則
 学校では、大量退職、大量採用の時代を迎え、新規採用教員及び若手教員の人材育成が急務である。そこで、奈良県における学校の現状や新規採用教員及び若手教員に必要とされるの資質能力を考察し、人材育成の観点に立った校内研修の在り方を考察した。そして、校内研修の立案や進め方に関するマニュアルを作成した。
2 望ましい学級経営の具現化につながる学級通信の一考察

研究成果:分野 学級経営(小学校)
   長期研修員 成 井 信 之
 学級経営に悩み苦しむ学級担任の姿が多く見受けられる現在、学校教育において望ましい学級経営の具現化は大きな課題となっている。そこで、望ましい学級経営の具現化につながる学級集団育成の課題と要点を考察した。さらに、学級集団育成に大きく寄与する学級通信の役割と作成の視点を明らかにし、学級通信作成の手引きを提案した。学級通信は、児童や保護者と教員との信頼関係を築くパイプ役となり、児童理解を一層深めたり、支持的な学級風土を醸成したりすることにつながる有効な手段である。
3 教員の大量退職・大量採用時代における学校の課題とミ
    ドルリーダーの役割

研究成果:分野 学級経営(小学校)
   長期研修員 藤 本 行 彦
 現在、若手教員の大量採用時代に入っている。彼らの資質能力の向上を図るためには、組織の中核を担うミドルリーダーの果たす役割が大きい。本研究では、まず学校現場におけるミドルリーダーの役割について考察し、次にミドルリーダーの役割の中から若手教員への指導に焦点を当てその取組を支援するマニュアルを作成し、活用の方法と期待される効果について考察した。
4 児童の投能力向上を図るための具体的な取組
  −短期間での基礎的な投動作の獲得を目指して−

   長期研修員 田 畑 吉 一
 「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(2008・2009・2010)によると、奈良県の児童は「ソフトボール投げ」において、著しく投能力が低下していることが分かった。そこで、投能力向上に必要な基礎的な投動作を獲得させるための具体的な取組について考察した。投動作につながる動きを含む運動遊びを取り入れた運動プログラムは、短期間で、基礎的な投動作を獲得するのに有効であった。
5 意欲の向上につながる「実験レポートへの書き込み」に
    関する一考察


研究成果:分野 教科指導(中学校理科)
   長期研修員 新 居 ア 杉 彦
 生徒の実験レポートに対し、教員が個に応じた書き込みによる支援を行うことで、レポート作成の意欲の向上につながるかどうかについて実践し考察した。その結果、書き込みにより生徒は充実感や有能感を感じ、より良い実験レポートを作成したいという意欲をもつようになったことが確かめられた。

6 学習意欲を高めるための図画工作・美術科の基礎・基本


研究成果:分野 教科指導(図画工作・中学校美術)一部動画
   長期研修員 垣 内 宏 志
 図画工作・美術科の学習内容について独自に実施した児童生徒の意識調査で、小学校高学年から「色を塗ること」、「自分の表し方を工夫すること」、「自分の作品について話したり書いたりすること」への意欲低下が見られた。そこで、児童に「できた」という達成感をもたせる授業を展開した結果、自分らしい表現を模索し、試行錯誤する学習過程で得た気付きや自己実現が学習意欲の向上に有効に働いた。
7 教員の英語使用により生徒の言語活動を促進する授業展
    開の工夫


研究成果:分野 教科指導(高等学校英語)
   長期研修員 栗 栖 一 宏
 平成21年3月に告示された高等学校学習指導要領(以下「新学習指導要領」という。)実施を2年後に控え、「授業を英語で指導すること」に対する教員・生徒の実態と意識を調査し、その分析結果をもとに新学習指導要領に対応する生徒の言語活動を促進する授業展開の工夫について考察し、学習指導案を作成した。
8 古文に親しみをもたせるための教材の工夫

研究成果:分野 教科指導(高等学校古典等)Excelファイル(zip)
pdf形式(閲覧のみ)
   長期研修員 森 村 祐 三 子
 高等学校学習指導要領の改訂によって、古典では「生涯にわたって古典に親しむ態度を育成する指導」が強く求められている。そこで、本研究では、古文に親しみをもたせるため、生徒が主体的に学べる古文教材を工夫し、授業実践を行った。その結果、古文の学習に興味をもたせるという点において、一定の効果が見られた。
9 価値創造力を高める「ものづくり教育」の工夫
      −専門科目「課題研究」に生かす教材の作成−


研究成果:分野 教科指導(高等学校工業)
   長期研修員 和 田 広 伸
 工業科における「ものづくり教育」を充実させるためには、企業での「『もの』の価値を創造する方法」や「作成から製造までのプロセス」を学校現場で生かすことが重要であると考える。そこで、今後の企業との連携の在り方を視野に入れた上で、専門科目「課題研究」に活用できる教材を作成した。これは、生徒が主体的に課題を解決するための教材として、活用が期待できる。

    

研 究 集 録
U 奈良県教育委員会指定研究員の部
A.プロジェクト研究

研究の概要
1 児童生徒の学ぶ意欲を高める学習環境づくり 総論
国語科 社会科 算数科 理科 体育科 外国語活動 道徳教育 特別支援
御所市立葛小学校 教諭 持 井 良 太    【国語科】
葛城市立白鳳中学校 教諭 丹 後 七 重    【社会科】
高取町立たかむち小学校 教諭 舟 尾 恵 梨    【算数科】
桜井市立纒向小学校 教諭 堀 川 純 一     【理科】
香芝市立五位堂小学校 教諭 藤 本 英 樹    【体育科】
大和郡山市立郡山北小学校 教諭 堀 口 拓 人 【外国語活動】

研究指導主事 山 内 雅 雄  研究指導主事 栗 本 新 吾
研究指導主事 小 嶌 倫 世  研究指導主事 山 本    剛
研究指導主事 川 口 浩 史  研究指導主事 長谷川あゆみ
研究指導主事 奥 村 健 夫
 
2 規範意識を高める道徳教育の進め方
関西外国語大学 特任教授 小 寺 正 一
(アドバイザー)
香芝市立下田小学校 教諭 井 阪 潤 一 郎
斑鳩町立斑鳩中学校 教諭 大 橋 佳 代 子
研究指導主事 松 本 吉 央
研究指導主事 高 島 智 春
 
3 授業改善につながる「個別指導計画」の在り方
県立高等学校教諭指定研究員
県立大淀養護学校 教諭 稲 岡 真 佐 代

特別支援教育係長 吉 崎 純 子
研究指導主事 中 井 和 代
研究指導主事 森   由 香


研 究 集 録
U 奈良県教育委員会指定研究員の部
B.個人研究

研究の概要
1 子どもの確かな人権意識を育てる学習について
  −ホームルームでの活動を通じて人権感覚を豊かに−

県立五條高等学校 教諭 小 野 澤 孝 夫
2 新しい学校事務の在り方を探る
  −教職員と協働して進める学校事務と教育活動−

桜井市立安倍小学校 主査 前 口 依 久 子
3 情報モラルを育成するためのホームルーム実践
  −情報科生徒の自覚を促すホームルーム活動−

県立奈良情報商業高等学校 教諭 岸   禎 二
4 学校における教育相談体制の構築に向けて
  −実践的取組を通じて−

県立高取国際高等学校 教諭 藤 原 綾 子
5 幼児期から小学校への接続期におけるカリキュラム
  の具体
  −「言葉と表現」の観点からカリキュラムをつなぐ−

生駒市立生駒台幼稚園 教諭 村 田 健 治
6 地域の教育力を高める実践研究
  −校区体育協会との連携を通じて−

桜井市立桜井南小学校 教諭 森 澤 太 一