平成26年度 SSP講演会(4)

第7回講演 「お薬のデザイン(医薬品設計)とは」

近畿大学薬学部創薬科学科 教授 仲西 功 先生

講演内容

 創薬は、病気で苦しむ患者を助けることができる、やりがいのある研究である。創薬では、薬の有効性・毒性・安全性など、高い基準をクリアしなければならないので、忍耐力や強い情熱が必要である。

 お薬は病気の原因となるタンパク質の働きを調節することで効能を示す。

 お薬のデザインとは、お薬の「形」や「性質」を考えることであり、設計したお薬がターゲットであるタンパク質に結合し、効果を発揮する条件を決定することである。

 大学で薬学を学ぶためには、高校で物理・化学・生物などの基礎を学び、しっかり身につけておくことが必要である。多くの若者が創薬に興味をもち、薬学部で学ぶようになってくれることを期待している。

 

生徒の感想から
  • 講話内容が理解しやすく、創薬に興味がわいた。
  • 図による説明だったので、すごくわかりやすかった。
  • 創薬について漠然としたイメージしかなかったが、理解することができた。
  • お薬のデザインの難しさや大変さを知ることができた。
  • 大変ではあるが、やりがいのある仕事だと思った。
  • 大学進学にあたって必要な勉強(教科)を知ることができた。
  • 創薬の仕事に携わりたいと思った。
  • お薬は大変な研究の結果により創り出されているということを知った。

 

  

第8回講演 「素数のはなし」 

大阪大学大学院 理学研究科 助教  小川 裕之 先生

 素数とは「1と自分自身以外に約数をもたない正の整数」のことで、2,3,5,7,11,13,17,……と無限に続いていく。素数には多くの不思議な性質や未解決の問題があり、この素数の謎を解明しようとする努力が現代数学を発展させてきた。

 今回の講演では、素数が無限個存在することの証明(紀元前に発見された)、合同式、ユークリッドの互除法など、生徒にとって馴染み深い内容を織り込みながら、素数にまつわる様々な話をご講演いただいた。

 先生の講演スタイルは、一般論よりも実例を多用した具体的な話が中心で、実際に手を動かして確認しながら話が進んでいった。

 

生徒の感想から

 1年生が数学ⅠAの授業で『整数の性質』を学習している時期ということもあって、普段の授業内容が大学以降どのように発展していくのかを伺い知るという点においても非常に有意義であったように思う。

 講演後にも複数の生徒が残って質問する姿があった。

 また小川先生ご自身が高校時代に数学に対してどのように感じていたのかなど、進路選択の狭間に居る生徒たちにとって大いに参考になる話もしていただき、生徒たちは熱心に聴いていた。

 数学という分野は好きな者にとってはたまらなく魅力的ではあるものの、そうでない者にとってはまだまだ敷居が高い。

 「なんやようわからんけど不思議なことがいっぱいあるやろ」と親しみを込めて生徒に話しかける小川先生の講演によって、多くの生徒が数学への敷居を低くすることができたのではないだろうか。