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奈良県立西和清陵高等学校 校長 江 藤 芳 彰

本校のホームページを訪れていただきありがとうございます。今年度(令和元年度)着任いたしました。若かりし頃、この学校に12年間勤務した経験があり、この学校に大変愛着を持っています。

  本校は、昭和59年(1984)に開校した奈良県立上牧高等学校と昭和61年(1986)に開校した奈良県立信貴ケ丘高等学校の統合校として、平成16年(2004)年4月に開校しました。今年で創立16年目の学校です。

 「西和清陵」の校名は、「大和平野の西方の清らかな丘陵地」から名付けられ、「清」にはすがすがしい、「陵」には凌(しの)ぐ、即ち困難を乗り越える意味も込められています。聖徳太子が「信ずべし貴ぶべき山」として名付けたといういわれをもつ信貴山を仰ぎ見つつ、眼下に雄大な大和川が流れるこの地で、第1、2学年各5クラス、第3学年6クラスの生徒が学んでいます。

 今年度、教育目標として、「校訓『清新 敬愛 力行』の精神を基調として、社会人としての『生きる力』を育成する。」を掲げ、また、目指すべき学校像を、「生徒が自己実現のために生き生きと学習する学校」としました。生徒の10年後、学校の10年後のあるべき姿を意識して校務にあたる所存です。皆様方のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、本年度第1学期始業式の式辞をもって、今年度当初のわたしの思いを述べさせてもらいます。


<第1学期始業式式辞>

 今月(4月)1日に、新しい元号が発表されました。「令和」です。「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められているそうです。文字に様々な意味合いを持たせることができるのは、漢字文化の良いところではないでしょうか。本校の校訓にもそれが言えると思います。我妻前校長先生は、「凡事徹底」という言葉を大切にされていました。わたしは、皆さんから向かって右に掲げられている、「清新 敬愛 力行」という校訓の言葉を大切にしたいと思います。

  校訓の最初の「清新」は、何事も正しく行い、素直に学び、さらに深め、新しいことに挑戦する志を意味しています。正に新学期を迎えた皆さんは、新しいことに挑戦するスタート地点に立っています。

 また、「敬愛」は、自分も相手も大切にし、人間関係を結び、本校生としての連帯感を共有する心を意味しています。新クラスが発表されますが、新しいクラスで新しい友達を積極的につくりましょう。また、周りの人に自分達の輪に入ってもらいましょう。

 「力行」は、何事にも真剣に取り組み、最後まで粘り強く一生懸命努力してやり抜く実行力を意味します。「力行(りょっこう)」の意味だけを聞くと、大変重く感じます。でもそうでしょうか。

 「力行」に関わった話をしたいと思います。わたしは中学校から大学まで陸上競技部に所属していました。わたしが専門としていた競技は何だと思いますか。わたしは、短距離の400mを専門としていました。公認の陸上競技場は1周400mで、その1周を全力で走るのです。100mのようなスピードで走ることはできませんが、ゴールで、力を100%出し切るように走ります。ですから、体には、とてもきつい競技です。走る前には、「そのきつさから走るのが嫌だな~」というそんな気持ちが起きがちな競技なのです。

 わたしの同級生が400mハードルを専門にやっていました。400mを走りながら、10台のハードルを跳ぶのです。ハードルの高さは約90㎝、わたしの腰の辺りまであります。ある時、わたしは彼に言いました。「400mを走るだけでもしんどいのに、よくハードル10台も跳ぶよな~」と。すると彼は、答えました。「いや、400mを走るだけよりも楽なんだよ」と。思いもしなかった答えに、わたしはびっくりしました。彼は言葉を続けました「だって、次のハードル、次のハードルという目標があるから」と。なるほどとわたしは思いました。

 「力行」は、何事にも真剣に取り組み、最後まで粘り強く一生懸命努力してやり抜く実行力だと言いました。ただ、単に真剣に取り組んだり、最後まで粘り強く、一生懸命努力してやり抜けと言っても、やれませんよね。大きな目標を立てられたらよいのだけれど、立てられないのならば、小さな目標で良いと思います。例えば、勉強を頑張りたいという漠然とした思いがあるのならば、まずはこの1時間しっかりとノートを先生が言ったことも含めて書いていこうと。例えば、サッカーで頑張りたいのならば、目的に応じた自分ができるパスの種類を増やすために、今日はこのパスを身に付けようと。例えば、英語検定で準2級をとりたい。まずは、1日20個の単語を新たに覚え、20個の単語を復習しようと。小さな目標の積み重ねが、成功への道を導くのではないでしょうか。皆さん、小さな目標をもってみませんか。「力行」、重く考えずに、年度当初、ひとつひとつ大切に丁寧にやっていきましょう。

 1学期が始まりました。3年生の皆さんは、最高学年として学校を引っ張り、また、個人としては自分と向かい合って、自分の進路の夢を叶えていきましょう。また、2年生の皆さんは、中堅学年として、学校生活を充実したものにしてください。1学期、みんなで生き生きと元気にやっていきましょう!

平成31年4月